比叡山延暦寺の概要
滋賀県大津市の比叡山全域を寺域とする天台宗総本山の寺院。
平安時代初期の最澄による創建以降、平安仏教の中心地であり続けました。
後の鎌倉新仏教の開祖など多くの名僧を輩出したことから「日本仏教の母山」とも呼ばれています。
後に権力が強大化すると武装化を強め武士との対立が深まり、元亀2年(1571年)には織田信長によって焼き討ちに遭い伽藍の大部分を焼失します。
現在の伽藍は信長の死後から江戸時代にかけて復興されたものです。
現在では日本史への多大な影響を評価され「古都京都の文化財」の一部としてユネスコの世界文化遺産に登録されています。
境内は東塔地区・西塔地区・横川地区の3地区に分かれていて広大な伽藍を形成していて、山林の深い緑の中で歴史の重みを感じられます。
山全体を境内としているため、時間があれば1日かけてじっくりと拝観することをおすすめします。
比叡山延暦寺で楽しめる花
★は名所・特におすすめ
【春】桜、石楠花
【夏】青紅葉
【秋】★紅葉
【冬】 -
比叡山延暦寺の見どころ
東塔地区
延暦寺の総本堂である根本中堂を中心に構成された地区。
国宝に指定されている根本中堂は徳川家光の命によって寛永19年(1642年)に完成した延暦寺最大の仏堂で、本尊の薬師如来を安置します。
収蔵展示施設の国宝殿には、国宝の最澄による書を始め仏像や仏画、工芸品などの貴重な寺宝が多数展示されています。
西塔地区
釈迦堂(転法輪堂)を中心に構成された伽藍。
本堂の釈迦堂はもともと園城寺の金堂だったものを文禄4年(1595年)に豊臣秀吉が移築したものといわれていて、延暦寺では現存最古の建物です。
薬師瑠璃光如来を本堂とする瑠璃堂は織田信長による焼き討ちを逃れた唯一の建物。
禅宗様の簡素な雰囲気が漂う仏堂で、重要文化財に指定されています。
横川地区
横川中堂を中心に構成された地区。昭和時代に再建された横川中堂は清水寺のような舞台造りが特徴的な建物で、聖観音菩薩を本尊として安置しています。
慈恵大師の住居跡といわれる四季講堂(元三大師堂)は重要文化財に指定されている仏堂で、慈恵大師考案といわれるおみくじ発祥の地として知られていています。
比叡山延暦寺の基本データ
◆住所:滋賀県大津市坂本本町4220
◆電話:077-578-0001
◆拝観時:東塔地区 8:30~16:30 西塔・横川地区 9:00~16:00
※時期による変動あり
◆拝観料:大人1,000円 中高生600円 小学生300円
◆休日:法要のある場合は拝観停止
◆ライトアップ:なし
◆アクセス(京都駅から):比叡山ドライブバス(京阪バス・京都バス共同運行)が京都駅から運行
◆駐車場:あり
◆公式サイト:https://www.hieizan.or.jp/