永観堂(禅林寺)の概要
浄土宗西山禅林寺派の総本山で正式には禅林寺です。
もともとは真言密教の道場として建立されて、貞観5(863)年に清和天皇の勅許を得て寺院として公認されると同時に寺号を賜りました。
10世紀ごろに7代目住持の永観(ようかん)が浄土の教えに感動したことから浄土教の寺院に変化しました。
高低差のある境内では建物が回廊で繋がっていて独特な景観を作り出しています。
「秋は紅葉の永観堂」といわれるほど昔から紅葉の名所として知られ、京都屈指の紅葉スポットとして人気の高い寺院です。
11月ごろに3,000本以上のカエデが色づいて境内を鮮やかに染め上げる様子は、まさに壮観のひとこと!
夜間にはライトアップも実施され、幻想的な光景が広がります。
永観堂で楽しめる花
★は名所・特におすすめ
【春】 -
【夏】青紅葉
【秋】★紅葉
【冬】 -
永観堂の見どころ
阿弥陀堂
永観堂の本尊の阿弥陀如来立像を安置する建物。
もともと大阪の四天王寺の建物を慶長12(1607)年に豊臣秀頼がこの地に移築したものです。
本尊の阿弥陀如来立像は、頭を左に向けて振り返るような姿勢を取る非常に珍しい姿で「みかえり阿弥陀」とも呼ばれています。
ある日、阿弥陀如来様が振り返り、修行中の永観に「永観、遅し」と声を発して、自分より遅れて来る人々を振り向いて導く慈悲だという、言い伝えもあります。
平安時代末の作で国の重要文化財に指定されています。
多宝塔
下層が方形、上層が円形の二層の塔で昭和4(1929)年の建築です。
昭和時代の建物ですが落ち着いた雰囲気があり、永観堂といえばこの建物といえるシンボル的な建物です。
紅葉との組み合わせも風情があって撮影スポットとしても人気で、境内で最も高い位置にあるため多宝塔の位置まで上ると京都の街並みが一望できます。
放生池
池泉回遊式庭園の中心に位置する池。
池に架かる橋や遠くに見える多宝塔、借景の東山との組み合わせは風雅な光景です。
水面の映り込みにも定評があり、新緑や紅葉が鏡写しになる様子がとても美しく、周囲を小川が流れるせせらぎに心が洗われます。
永観堂の基本データ
◆住所:京都府京都市左京区永観堂町48
◆電話:075-761-0007
◆拝観時間:9:00~17:00(受付終了は16:00) ※ライトアップは17:30~20:30
◆拝観料:一般600円 小・中・高生400円
◆休日:無休
◆ライトアップ:あり(11月ごろ)
◆アクセス(京都駅から):京都市バス5系統岩倉行き 南禅寺・永観堂道下車、徒歩10分
◆駐車場:なし
◆公式サイト:http://www.eikando.or.jp/