松尾大社の概要
「まつお」ではなく「まつのお」と読みます。
大宝元年(701年)に文武天皇の勅願を賜って創建したと伝わる神社。
それ以前の歴史も古いといわれており、有力氏族の秦氏の氏神として信仰を集めていました。
平安遷都以降は東の賀茂神社に並び西の守護神として位置付けられました。
また、中世以降は酒造りの神としても信仰を集めていて、現在も醸造家の信仰を集めています。
境内に湧く亀ノ井は名水として知られていて神聖なものとして大切にされています。
室町時代初期の建築として貴重な本殿のなど多くの社殿が残っていて文化財に見るものが多いほか、美しい庭などの見どころも多いです。
春の花が美しく、桜のほか4月下旬に咲き始める山吹が美しいことで知られていて、シーズンには境内を黄色く彩ります。
松尾大社で楽しめる花
★は名所・特におすすめ
【春】桜、山吹、皐月
【夏】青紅葉
【秋】紅葉
【冬】 -
松尾大社の見どころ
本殿
応永4年(1397年)に再建された建物で現在は重要文化財。
「両流造」または「松尾造」と呼ばれる独特な建築様式で造られていて室町時代の神社建築としては貴重なものと評価されています。
神輿庫
神輿をしまっておく建物ですが、現在では醸造家が奉納した酒樽がうず高く積み上げられていおり、壁のように積まれた酒樽は圧巻の光景です。
様々な銘柄があり、もしかしたら飲んだことがあるお酒もあるかもしれません。
亀ノ井
社殿の背後に湧く井戸で松尾山の水が湧いています。
この水を酒に混ぜると酒が腐らないという言い伝えがあり、現在でも醸造家がこの水を持ち帰って酒に混ぜる風習が残っています。
「亀ノ井」の名は松尾大社では亀が神の使いとされていることからついたもので、境内には亀のモチーフにしたものが各所に用いられています。
また、松尾大社では鯉も神の使いとされていて大切にされています。
重森三玲の松風宛
昭和時代を代表する造園家・重森三玲の晩年の作庭の庭園で、「曲水の庭」「上古の庭」「蓬莱の庭」の3つの庭で構成されています。
重森の死後に親子三代を経て完成されました。石組みや砂で曲水の宴を表現したモダンな作風で重森の遺作として高く評価されています。
曲水の庭
上古の庭
蓬莱の庭
松尾大社の基本データ
◆住所:京都府京都市西京区嵐山宮町3
◆電話:075-871-5016
◆拝観時間:9:00~16:00(日祝は16:30まで)
◆拝観料:大人500円 学生400円 子供300円
◆休日:なし
◆ライトアップ:なし
◆アクセス:
・市バス3・28・29・71系統で「松尾大社前」下車、徒歩3分
・阪急電鉄嵐山線「松尾大社」駅下車、徒歩3分
◆駐車場:あり
◆公式サイト:https://www.matsunoo.or.jp/