勝持寺の概要
天武天皇8年(679年)に天武天皇の勅願を得て役小角が創建したと伝わる寺院。
後に、桓武天皇の命によって最澄が再興したといわれています。
承和5年(838年)には、仁明天皇の勅によって49院の塔頭を建立しますが応仁の乱によって荒廃しました。
現在の伽藍は、江戸時代に再建されたもので、のちに五代将軍徳川綱吉の生母・桂昌院の帰依を受けます。
平安時代には歌人でもあった西行がこの地で出家したといわれていて、西行が植えたとされる西行桜が伝わっています。
そのため古くから桜の名所として知られていて、「花の寺」の異名をとります。また、秋の紅葉も見事で、山あいの閑静な雰囲気も相まって知る人ぞ知る名所といえます。
2月は拝観を休止しています。
勝持寺で楽しめる花
★は名所・特におすすめ
【春】桜(西行桜、ソメイヨシノ、紅八重など)
【夏】
【秋】紅葉
【冬】
勝持寺の見どころ
仁王門
応仁の乱の戦火を逃れたと伝わる唯一の建物で、勝持寺では現存最古の建物です。
古風なたたずまいが印象的で石段の下から見上げる姿は風情があり非常に写真映えします。周辺は木々で囲まれていて特に秋には紅葉のトンネルとなり壮観です。
瑠璃光堂
勝持寺の寺宝を収蔵展示する施設。
重要文化財に指定されている本尊・薬師如来像は鎌倉時代の作で、薬壺を指でつまむような珍しい姿が特徴です。
他にも平安時代作の本尊の胎内仏や慶派仏師による仁王像、小野道風筆による勅額など勝持寺の歴史を示す貴重な文化財が拝観できます。
桜ヶ丘
勝持寺では西行桜をはじめソメイヨシノなど100本近い桜が植えられています。
とりわけ美しいといわれるのが参道と本堂の阿弥陀堂、そして境内奥の桜ヶ丘です。
こじんまりした空間にソメイヨシノや紅八重桜が植えられていて4月上旬には見事に咲き誇ります。
特に赤みの強い紅八重桜がソメイヨシノの中に花を添えていて極楽のような光景です。
勝持寺は京都の桜の名所の中でも比較的訪れる人が少ないので、ゆったりと桜を楽しみたい方には特におすすめできます。
勝持寺の基本データ
◆住所:京都府京都市西京区大原野南春日町1194
◆電話:075-331-0601
◆拝観時間:9:00~16:30(受付終了は16:00)
◆拝観料:大人400円 中高生300円 小学生200円
◆休日:2月は拝観休止
◆ライトアップ:なし
◆アクセス:阪急京都線「東向日」駅から阪急バスで「南春日町」下車、徒歩20分
◆駐車場:あり
◆公式サイト:http://www.shoujiji.jp/