萬福寺の概要
京都府宇治市にある寺院で黄檗宗大本山。
寛文元年(1661年)に、明から来日した隠元隆琦が開山となって創建された寺院です。
建築を始め仏像や儀式の作法に至るまで中国風の寺院で、異国情緒あふれる独特な空気感が特徴的です。
中国式の仏教のほか、さまざまな中国文化が開山の隠元によって持ち込まれました。
その名の示すインゲン豆のほか、スイカ、レンコンなどの食材も持ち込んだといわれていて、日本の食文化にも大きな影響を与えました。
3日前までに予約をすれば、中国式の精進料理である普茶料理を味わうこともできます。
植物油を多く使った濃厚な味わいが特徴で、精進料理とは思えない満足感があります。
萬福寺に訪れる際には、ぜひ味わってみてください。
萬福寺で楽しめる花
★は名所・特におすすめ
【春】桜
【夏】★蓮
【秋】紅葉
【冬】 -
萬福寺の見どころ
大雄宝殿(たいゆうほうでん)
寛文8年(1668年)建立で現在は国指定重要文化財。
一般的な日本の寺院における本堂にあたる建物で本尊の釈迦如来坐像を安置しています。
反り返った軒や円窓など、外観からして中国風で日本の寺院とは思えない雰囲気です。
歴史的建造物としては、日本で唯一東南アジアのチーク材を用いた貴重な遺構としても知られています。
斎堂
寛文8年(1668年)建立で現在は国指定重要文化財。僧侶たちが食事をする食堂として建立された建物です。
入口付近には「開梆」(かいぱん)と呼ばれる巨大な木製の魚が吊るされていて、叩いて時刻を知らせるための法器で、木魚の原型になったといわれています。
現在でも使用されていて、タイミングが合えば僧侶が大きな棒で開梆をたたく様子を見ることができます。
天王殿
寛文8年(1668年)建立で現在は国指定重要文化財。
玄関付近に建立された建物で中国風の伽藍配置を反映しています。日本では珍しい×型の組子を入れたたすき匂欄が用いられています。
内部には四天王像や布袋像を安置しています。これらの仏教は清から来日した仏師・范道生によるもので、中国風の様式で作られています。
蓮
夏には、山門前にある放生池や中和園の池に蓮が美しく咲きます。
種類も様々で、瑞光蓮・舞妃蓮・紅孔雀・大賀蓮・原始蓮・景福宮・請所本紅など、約65種(役160鉢)の蓮が楽しめます。
秋は紅葉も美しいのでおすすめです。
萬福寺の基本データ
◆住所:京都府宇治市五ケ庄三番割34
◆電話:0774-32-6088
◆拝観時間:9:00~17:00(受付終了は16:00)
◆拝観料:大人500円 小中学生300円
◆休日:なし
◆ライトアップ:なし
◆アクセス:JR奈良線で「黄檗駅」下車、徒歩5分/京阪電車で「黄檗駅」下車、徒歩5分
◆駐車場:あり
◆公式サイト:https://www.obakusan.or.jp/