毘沙門堂の概要
七福神のひとり、毘沙門天を祀る天台宗の門跡寺院で出雲寺とも呼ばれ、寺の起源は古く飛鳥時代に遡り、文武天皇の勅願で行基によって開かれました。
本堂、唐門、仁王門は寛文6年(西暦1666年)に造営され、宸殿は後西天皇の宮殿を賜ったもので、障壁画116面は狩野益信筆の山水画です。
晩翠園と名付けられた庭園には心字の池があり、前庭には樹齢150年ほどの枝垂れ桜があります。
ご本尊は「毘沙門天」で、「毘沙門さん」と呼ばれて古くから親しまれ、多くの人から厚い信仰を受けています。
17、18世紀の日本建築と風情を今に伝える貴重な本殿や唐門などの歴史的な建物や文化財、桜や紅葉の名所として知られる自然豊かな境内も見どころです。
毘沙門堂で楽しめる花
★は名所・特におすすめ
【春】桜
【夏】 青紅葉、藤
【秋】★紅葉、南天
【冬】南天
毘沙門堂の見どころ
敷き紅葉
毘沙門堂の一番の見どころは、何と言っても勅使門から続く階段を埋め尽くす散紅葉です。
晩秋の参道の石段に敷き積もる見事な敷き紅葉の美しさは息を飲むほどです。
真っ赤な散紅葉で敷きつめられた光景は圧巻の美しさです。
幻想的で美しいライトアップは、一見の価値ありです。(年によって中止の場合あり)
本殿
本尊である毘沙門天が祀られているお堂です。
徳川家寄進により建てられた本殿や唐門は日光東照宮の建築様式を色濃く受け継いでおり、津城の寺院建築にはあまり見られない鮮やかな彩色や装飾が見られます。
ほかにも京都の仏堂建築には見られない向唐破風造の門や堂の周囲の透塀などもあります。
霊殿
寺伝では御所から移築された建物で明治までは阿弥陀堂や仏殿と言われていました。
阿弥陀如来を中央にして、歴代の映像や位牌を安置しており、元禄6年(西暦1693年)第三世公辨法親王に建立されました。
天井龍は霊殿の守護龍で、狩野永叔主信が描いたものです。
眼の向きや顔が見える角度によって変化し、雲の色彩が違っているのも特徴です。
宸殿の襖絵
宸殿内部の障壁画百十六面は全て狩野探幽の容姿で、駿河台派の紫蘇・狩野益信の作品です。
どの角度から見ても鑑賞者が中心になるという、逆遠近法の手法が用いられている珍しい襖絵になっていて、京都市指定文化財にも指定されています。
毘沙門堂の基本データ
◆住所:京都府京都市山科区安朱稲荷山町18番地
◆電話:075-581-0328
◆拝観時間:9:00-17:00(16:30受付終了) ※冬季(12/1~2月末日)は9:00-16:30(16:00受付終了)
◆拝観料:500円
◆休日:なし
◆ライトアップ:あり ※年によって中止の場合もあるので確認要。
◆アクセス:JR「山科」駅、市営地下鉄「山科」駅、京阪「山科」駅下車 徒歩20分
◆駐車場:あり
◆公式サイト:https://www.bishamon.or.jp