洛中の寺社

梨木神社 nashinokijinja

梨木神社 門

梨木神社の概要

 

梨木神社(なしのきじんじゃ)は、明治維新に大きく貢献した公卿、三條實萬・三條實美父子を祭神としています。
三條家は五摂家に次ぐ公卿最高の名家で、優れた歌人や学者など賢才偉人を続出した家系です。
特に三條父子は賢明で才能ある人物で、和漢の学問に精通していた学者でもあったことから、学業成就の御利益があると言われています。

梨木神社という社名は、旧地名の梨木に由来し、三條家は梨木町西側に位置していました。
境内には500株以上の萩が植えられており、「萩の宮」とも呼ばれています。
万葉集の時代から萩は多くの和歌が詠まれてきました。

梨木神社 萩

 

毎年9月、萩が咲く頃、俳句、短歌の短冊が萩の枝に結ばれ、第3または第4日曜日前後に「萩まつり」が開催されます。
紅葉の美しい秋から冬にかけて、夜の特別拝観‘‘光の宮‘‘が行われます。
伝統的な和蝋燭による灯りの演出や、拝殿での祈りの舞踏、平和を祈る俳句の展示などここでしか体感出来ないような催しが行われ、11月から1月まで実施されます。

 

梨木神社で楽しめる花

★は名所・特におすすめ

【春】桜
【夏】芙蓉
【秋】★萩、紅葉、藤袴、芙蓉
【冬】-

 

 梨木神社の見どころ

萩と萩まつり

梨木神社 萩1

 

「萩の宮」と称される梨木神社は、萩の名所として知られています。
萩は万葉の時代に最も愛された秋草です。
万葉集に詠まれた植物の中で最も多く、鑑賞用だけではなく、食料、薬草、屋根材として暮らしと深く関わりのある植物でした。
秋の七草のひとつでもあり、その歴史をうかがい知れます。
枝垂れる枝にピンク色の小さな花を沢山つける姿は風情があり、境内は神聖な雰囲気も感じられます。毎年9月の萩が見頃をむかえる頃、舞踊、邦楽、弓、居合などの奉納行事が行われる「萩まつり」が開催し、多くの参拝者で賑わいます。

愛の木

御神木の桂の木は、葉の形がハート型であることから「愛の木」と呼ばれ親しまれてきました。木に触れながら祈ると願いが叶うと言われています。

染井の水

梨木神社 染井の水

 

境内の井戸の水は「染井の水」と言われ、京都三名水「染井(そめい)・佐女牛井(さめがい)・縣井(あがたい)」のひとつであり、唯一現存しています。

梨木神社 染井の水1

 

宮中御用の染所の水として、染め物をする際に染井の水が使われていました。
飲むこともでき、甘くまろやかで、茶の湯に適す水として知られています。

COFFEEBASE NASHINOKI(カフェ)

梨木神社 COFFEEBASE NASHINOKI(カフェ)

 

梨木神社境内にカフェにあるカフェ。
境内の井戸水「染井の水」で淹れたスペシャルコーヒーと和菓子がいただけます。
緑に囲まれた風情ある建物は静かな空間で、人気のスポットになっています。

梨木神社 COFFEEBASE NASHINOKI(カフェ)2

 

梨木神社の基本データ

◆住所:京都府京都市上京区染殿町680
◆電話番号:075-211-0885
◆拝観時間:6:00~17:00
◆拝観料:無料
◆休日:無休
◆ライトアップ:あり
◆アクセス:
・市バス「府立医大病院前」バス停から徒歩3分
・市営地下鉄鳥丸線「丸太町駅」1番出口から徒歩20分/「今出川駅」3番出口から徒歩20分
・京阪電車 「神宮丸太町駅」1番出口から徒歩15分
「出町柳駅」  2番出口から徒歩15分
◆駐車場:あり
◆公式サイト:https://www.nashinoki.jp/