雨宝院の概要
雨宝院(うほういん)は、弘法大師に創建された高野山真言宗の寺院です。
正式名は「北向山雨宝院大聖歓喜寺」で、ご本尊は歓喜天。
平安時代初期、弘法大師 空海が嵯峨天皇の病気平癒を祈願して等身大の大聖歓喜天像を彫刻したとこと、その功績を認められ天皇の別荘である時雨亭を賜りました。
弘仁12年(821年)空海が時雨亭に歓喜天像を本尊として祀り、雨宝堂(聖天歓喜寺)に改めたのが雨宝院のはじまりと言われています。
本堂に本尊聖天(歓喜天)を祀ることから「西陣の聖天さん」と親しまれます。
商売繁盛の神様としても信仰され、商売人の参拝者が多く訪れます。
ご本尊の歓喜天は秘仏であります。
境内には、御衣黄(ぎょいこう)という黄緑色の花をつける珍しい八重桜があります。
他の種類の桜も豊富に植栽されており、桜の穴場スポットともわれています。
また、久邇宮親王が参拝した際に、にわか雨を凌いだとされる「時雨の松」という有名な松の木があります。
雨宝院で楽しめる花
★は名所・特におすすめ
【春】★桜、ツツジ
【夏】-
【秋】-
【冬】椿
雨宝院の見どころ
千手観音立像
観音堂に安置されている漆箔の木造千手観音立像は、重要文化財に指定されています。
千手観音は正観音の化身で、これは「人々の苦しみを救い、願いはすべてを叶えてあげよう」という観音様の大慈悲の心を具体的に示した姿です。
桜
珍しい黄緑色の花を咲かせる「御衣着」、遅咲きの歓喜桜(八重桜)、観音桜、松月桜、枝垂れ桜など珍しい12本の桜に木が植えられています。
桜とともに、境内の本堂、観音堂、時雨の松など風情ある雰囲気が楽しめます。
桜の見頃は例年4月中旬~4月下旬です。
染殿井(そめどのい)
西陣五名水「千代井」「桜井」「安居井」「鹿子井」と並ぶ名水のひとつです。
境内東南にある手洗井戸は「染殿井」といい、この水を染物に用いるとよく染まると言われ、水飢饉の際でも枯れることがなかったと伝えられています。
弘法大師像
大師堂には弘法大師像が安置されており、空海42歳の姿のものと言われています。
大師像は南を向き、口を開いた「阿吽汗かき大師」と呼ばれています。
汗かきとは、衆生を救うため汗をかく空海の姿を表した像という意味です。
雨宝院の大師像は南を向き「阿」、東寺の大師像は北を向き「吽」の口に開いており、互いが向き合う形で「阿吽」を示しています。
雨宝院の基本データ
◆住所:京都府京都市上京区智恵光院通上立売通上ル聖天町9の3番地
◆電話番号:075-441-8678(桜の開花状況に関してのお問合せはご遠慮ください)
◆拝観時間:9:00~17:00
◆拝観料:無料
◆休日:なし
◆ライトアップ:なし
◆アクセス:市バス「今出川浄福寺」から徒歩5分
◆駐車場:なし
◆公式サイト:https://www.uhoin.com/