洛北の寺社

詩仙堂 shisendo

詩仙堂 門1

詩仙堂の概要

正式には丈山寺という曹洞宗の寺院。
江戸時代の文人石川丈山が寛永18年(1641)年に隠棲のために造営した山荘に起源をもつ寺院です。
丈山の死後に寺院となり、寺名を丈山寺としました。
現在は国の史跡に指定されています。凹凸窠(おうとつか)と呼ばれる建物を中心に他の建物や庭園が配置されていて、静かな境内には丈山が考案したとされるししおどしの音が響き、いっそう静けさを引き立てます。

詩仙堂 紅葉1

 

庭づくりの名手でもあった丈山自身によって設計された庭園は美しく、特に5月に咲くサツキと秋の紅葉の名所としてよく知られています。
特に秋は紅葉を求めて多くの人が訪れるので、混雑を避けるのであれば早朝か拝観終了前の時間帯がおすすめです。

詩仙堂 紅葉 ツツジ

 

詩仙堂で楽しめる花

★は名所・特におすすめ

【春】★ツヅジ
【夏】紫陽花、半夏生、桔梗、都忘れ、京鹿子、ナナカマド、アワモリショウマ、蛍袋、紫陽花
【秋】★紅葉、藤袴、秋明菊、紫苑、紫式部、酔芙蓉、ススキ、ショウマ、鈴虫花、ムラサキツユクサ、ホトトギス
【冬】千両、ウメモドキ、丈山椿

詩仙堂 地蔵1

 

 詩仙堂の見どころ

凹凸窠(おうとつか)

詩仙堂 紅葉4

境内の中心となる建物で本堂でもあります。
寛永18年(1641年)の建築で、凹凸窠とは「凸凹した土地に建てられた建物」という意味があります。

詩仙堂 本堂

丈山が中国の詩仙36人の肖像画を狩野探幽に描かせて、自らの詩と掲げた部屋「詩仙の間」にちなんで詩仙堂とも呼ばれています。

庭園

詩仙堂 紅葉3

 

庭づくりの名手丈山による作庭で百花塢(ひゃっかのう)といいます。
凹凸窠の詩仙の間から眺める枯山水はシンプルながら中国の山に見立てたサツキの刈り込みとの組み合わせが美しいです。
四季折々の花が美しい詩仙堂ですが、春に刈り込みのサツキが咲き誇る様子は見事というほかなく、京都屈指のサツキの名所として知られています。
また、秋には紅葉が美しく、枯山水の庭もサツキの季節とは全く異なるコントラストを見せます。

詩仙堂 紅葉

 

ししおどし

詩仙堂の庭園には添水(そうず)、すなわちししおどしが設けられていて、静寂の中にも時おり響く竹の音がアクセントとなり、一層静けさを強調します。
ししおどしは丈山が考案しあといわれており、現在も丈山の作り出した世界観が体現されています。

詩仙堂 ししおどし

 

詩仙堂の基本データ

◆住所:京都府京都市左京区一乗寺門口町27番地
◆電話:075-781-2954
◆参拝時間:9:00~17:00(受付終了は16:45)
◆参拝料:一般600円 小・中・高生400円
◆休日:5/23
◆ライトアップ:なし
◆アクセス(京都駅から):
京都市バス5系統岩倉行き 一乗寺下り松町下車、徒歩7分
◆駐車場:なし
◆公式サイト:https://kyoto-shisendo.net/