地蔵院の概要
貞治6年(1367年)足利氏に仕えた南北朝時代の武将・細川頼之により創建された、臨済禅宗の寺院で、ご本尊は延命安産の地蔵菩薩です。
創建された当初は、大規模な建物でしたが、応仁・文明の乱にて諸堂を焼失します。
後に、皇室の深恩と細川家の援助などにより、江戸の中期に再建が進められました。
明治時代には、竜済寺・延慶寺と合併し、もともとは臨済宗天龍寺派に属していましたが、昭和43年(1968年)に独立し単立寺院になります。
トンチで有名な一休さん生誕の地としても知られています。
一休宗純が6歳になるまで母とこの寺で過ごしたと伝えられており、2017年に「一休宗純母子像」が境内に建立されました。
美しい苔の絨毯から伸びやかな竹林が広がる地蔵院は、その見事な風景から「竹の寺」とも称されます。
特に雨の日には苔が水分を吸収して鮮やかな色になるので、雨あがりもまた風情ある景色が広がります。
境内は青もみじ、竹林、苔と青々とした緑が美しい季節と、もみじが赤く色づく季節は知る人ぞ知る紅葉の穴場スポットです。
地蔵院で楽しめる花
★は名所・特におすすめ
【春】★竹林
【夏】★竹林、苔
【秋】★紅葉
【冬】 椿、山茶花
地蔵院の見どころ
竹林
総門から参道に続く道は、見事な竹林に囲まれることから「竹の寺」と呼ばれ、趣のある情景が美しいです。
秋には、紅葉したもみじと竹林のコントラストが素晴らしく、京都市の文化財環境保護地区に指定されています。
静かな空間の中で、日常の疲れが癒されるかのような、ゆっくりとした時間の流れを感じることができます。
本堂
本堂には、ご本尊の地蔵菩薩を中央に夢窓国師・宗鏡禅師・細川頼之の各木造が安置されています。
現在の本堂は1935年(昭和10年)に再建されたものです。
本堂の南側には。寺の創建に関わった宗鏡禅師および、細川頼之の墓が並ぶように建てられています。
十六羅漢の庭
方丈の前に「十六羅漢の庭」と呼ばれる平庭式故山水庭園があり、京都市指定名勝に指定されています。
作庭は地蔵院第二世住職の宗鏡禅師で、開祖の細川頼之のお気に入りであったと伝えられています。
応仁の乱で焼失していますが、その後再建されて元の姿に再現されました。
庭園には点在する自然石があり、十六羅漢(釈迦の16人の弟子)の修行の様子が表されています。
地蔵院の基本データ
◆住所:京都府京都市西京区山田北ノ町23
◆電話番号:075-381-3417
◆拝観時間:9:00~16:30
◆拝観料:大人500円 小中高生300円
◆休日:1/10~2/10の水曜と木曜
◆ライトアップ:あり
◆アクセス:京都バス「苔寺・鈴虫寺」から徒歩5分/阪急嵐山線「上桂駅」から徒歩15分
◆駐車場:あり
◆公式サイト:https://www.takenotera-jizoin.jp/