天龍寺の概要
暦応2年(1339年)に足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔うために創建した寺院で、開山は庭園の名手としても知られる夢窓疎石です。
もともとは亀山天皇の離宮のあった地に建てられました。
応永17年(1410年)以降は京都五山の第一位として威容を誇り、多数の子院を擁する大寺院として栄えました。
創建以来、度々の火災に見舞われており、現在の伽藍の大部分は明治時代以降のものです。
現在は「古都京都の文化財」の一部として世界文化遺産に登録されていて、嵐山の観光の中心地として多くの人が足を運びます。
方丈裏の庭園は開山の夢窓疎石による作庭とされていて、四季折々の美しさを見せる名園として知られています。
特に紅葉の名所として非常に人気が高く、多くの観光客でにぎわいます。
また、法堂の天井に描かれた迫力ある雲龍図も見どころのひとつです。
天龍寺で楽しめる花
★は名所・特におすすめ
【春】★桜、ツツジ(ミツバツツジ)
【夏】睡蓮、蓮、桔梗、半夏生
【秋】★紅葉、紫式部、萩
【冬】蝋梅
天龍寺の見どころ
大方丈
明治32年(1899年)再建で天龍寺の本堂にあたる建物です。
天龍寺最大の建物で本尊の阿弥陀如来坐像を安置しています。
8度の火災を逃れた本尊は天龍寺創建よりも古い平安時代の作とされていて、現在は重要文化財に指定されています。
曹源池庭園
方丈裏庭で開山の夢窓疎石による池泉回遊式庭園。
現在は国指定特別名勝および史跡で、室町時代の面影をよく残した庭園として知られており、亀山・嵐山を借景とした雄大で美しい庭園です。
池の周囲の石組みも見事で、日本庭園の最高傑作とも評されています。
特に紅葉の美しさは素晴らしく、借景の山々も赤く染まり壮観のひと言です。
法堂
明治33年(1900年)に塔頭雲居庵の禅堂を移築した建物。
平成9年(1997年)に法堂移築100年および夢窓国師650年遠諱記念事業として日本画家の加山又造氏による雲龍図が制作されました。
天井に描かれた雲龍図は、どこから見ても鑑賞者をにらむように見えて、八方睨みの龍と呼ばれています。
宝厳院(ほうごんいん)
寛正2年(1461年)に創建された天龍寺の塔頭。
「獅子吼の庭」いう庭園が美しく、時代劇の撮影にも使用されるほどです。
春季と秋季の期間限定で公開されており、特に秋のライトアップは日中とは異なる世界を味わえます。
▶宝厳院の詳細はこちら
天龍寺の基本データ
◆住所:京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68
◆電話:075-881-1235
◆拝観時間:8:30~17:00(受付終了16:50)
◆拝観料:庭園 高校生以上500円 小中学生300円 ※諸堂の参拝は追加で300円
◆休日:なし
◆ライトアップ:なし(塔頭の宝厳院は実施)
◆アクセス:
・京都市バス11系統 嵐山・嵯峨・山越行きで、嵐山天龍寺前下車すぐ
・京福電鉄嵐山線 嵐山駅下車すぐ
J・R嵯峨野線 嵯峨嵐山駅下車徒歩13分
◆駐車場:あり
◆公式サイト:http://www.tenryuji.com/index.html