洛北の寺社

宝泉院 hosenin

宝泉院 紅葉 門

宝泉院の概要

嘉禎年間(1235年~1238年)に創建された天台宗の寺院で、声明の道場である勝林院の塔頭のひとつです。
後に荒廃しますが元亀年間(1570年 ~1573年)初頭に再興され、現在の書院はこの時期に再建されたものです。

 

3つの美しい庭園をもつ名勝地で、とくに書院から眺める「盤桓園」は、柱や鴨居を額縁のようにして鑑賞する額縁庭園の代表例としてよく知られています。
庭園には京都市の天然記念物に指定されているゴヨウマツの大木が生えていて、ダイナミックな眺めも楽しめます。

桜や紅葉の名所としても知られていて、書院からは建物の枠を通して絵画的な美しい光景を堪能できます。
桜や紅葉の時期にはライトアップも実施されて幽玄の世界に浸ることもできます。

 

宝泉院で楽しめる花

★は名所・特におすすめ

【春】★桜、石楠花
【夏】青紅葉
【秋】★紅葉
【冬】 -

 

宝泉院の見どころ

盤桓園(ばんかんえん)

書院のから眺める庭園。
手前の木々と奥に見える竹林の折り重なりが美しい庭園です。
盤桓とは「立ち去りがたい」という意味で、その名の通りいつまでも眺めていたくなる趣があります。

樹齢700年以上のゴヨウマツの大木も高浜虚子が俳句に詠んだほどの名木。
ダイナミックで生命力にあふれる姿に圧倒されます。

 

書院

宝泉院の本堂で文亀2年(1502年)に再建。
廊下の天井は血天井になっています。
伏見城の戦いで自刃した徳川軍の将兵を供養するために、伏見城で将兵が自害した床板を天井板に転用したものです。
書院から眺める庭園は柱や鴨居によって額縁のように切り取られた景観で、額縁庭園という呼び名の通り絵画的な美が堪能できます。

見る位置によって風景の切り取り方も変わるのでお気に入りの場所を探してみるのもいいでしょう。
拝観料には書院で抹茶を頂く料金も含まれていて、心安らぐ空間で至福の時間を過ごせます。

水琴窟

客殿の脇に置かれたサヌカイト製の水琴窟。
理智不二(りちふに)という名前で二連式の珍しい構造を持ちます。
2つの異なる音が重なって独特の澄んだ音響を生み出します。

 

宝泉院の基本データ

◆住所:京都府京都市左京区大原勝林院町187
◆電話:075-744-2409
◆拝観時間:9:00~17:00(受付終了は16:30)
◆拝観料:大人800円 中・高生700円 小学生600円(茶菓付き) ※ライトアップなどのイベント時には異なります。
◆休日:無休
◆ライトアップ:あり
◆アクセス(京都駅から):
京都バス17/18系統大原行きで大原下車、徒歩15分
◆駐車場:なし
◆公式サイト:http://www.hosenin.net/