洛西の寺社

法金剛院 houkongouin

法金剛院l

法金剛院の概要

京都市右京区にある律宗の寺院。
平安時代初期に清原夏野が山荘を構えた地に夏野の死後寺院を建立したことが始まりといわれています。
鳥羽天皇の中宮待賢門院が復興し法金剛院の名に改められたのは大治5年(1130年)のことです。
後に応仁の乱を始め火災や震災による被害を受けましたが、元和4年(1618年)に照珍和尚によって再興されて現在に至ります。

国宝の本尊・阿弥陀如来坐像を始め貴重な文化財が伝わっているほか、現在では桜、花菖蒲、蓮、紅葉など季節の花々などが美しいことで知られています。

 

見事な枝垂れ桜は、待賢門院桜です。

法金剛院 桜

 

特に7月に咲く蓮の美しさは見事で「蓮の寺」として知られています。
拝観は原則として毎月15日のみです。
蓮の季節には朝7時30分から拝観できるので人混みを避けるなら朝早くの拝観がお勧めです。

法金剛院 蓮3

 

法金剛院で楽しめる花

★は名所・特におすすめ

【春】★枝垂れ桜(待賢門院桜)、桃、馬酔木
【夏】★蓮、沙羅双樹、花菖蒲、紫陽花、
【秋】★紅葉、嵯峨菊
【冬】 南天、千両、万両、椿

 

法金剛院の見どころ

仏殿

本尊の阿弥陀如来坐像など仏像を安置する建物。
阿弥陀如来坐像は平安時代後期の定朝様で、現在国宝に指定されている平安後期を代表する仏像です。
2メートルを超す大きな像で、柔和な雰囲気の平安貴族の好んだ作風です。
他にも鎌倉時代作の十一面観音菩薩像など重要文化財を含む貴重な仏像が多数安置されています。

庭園

 

極楽浄土を表現した浄土式庭園で平安時代末期の作庭です。
現在の庭園は1970年(昭和45年)の発掘調査によって発掘された遺構を復元・整備したものです。池の北側にある五位山という小高い丘を借景として庭園は四季の彩りが美しく、桜や紅葉などを求めて多くの人が足を運びます。

法金剛院 蓮1

 

特に蓮の寺として有名で、浄土には多くの蓮が咲くことから池一面に様々な品種の蓮が一面に広がっています。
7月の開花の時期になると赤や白の蓮が咲き誇り、極楽浄土のような美しい景観を生み出します。

青女の滝(せいじょのたき)

庭園の池の奥にある石組みの滝。
人工の滝の遺構としては日本で最古のものといわれています。
待賢門院の発願により僧侶の林賢らによって造営されたもので、造営の経緯や作者が分かっていることも貴重なため、国の特別名勝に指定されています。

 

法金剛院の基本データ

◆住所:京都府京都市右京区花園扇野町49
◆電話:075-461-9428
◆拝観時間:9:30~16:30
◆拝観料:500円
◆休日:毎月15日のみ拝観可能 ほかに秋の特別拝観
◆ライトアップ:あり
◆アクセス:市バス91・93系統で花園扇野町下車すぐ/JR嵯峨野山陰線 花園駅下車 徒歩5分
◆駐車場/あり
◆公式サイト:http://houkongouin.com/