洛西の寺社

退蔵院(妙心寺) taizoin(myoshinji)

 

退蔵院の概要

妙心寺の塔頭のひとつ。
越前国の国人・波多野重通が無因宗因を開山として千本松原に創建しましたが、後に妙心寺の境内に移りました。
応仁の乱によって焼失しますが、慶長2年(1597年)に再興されて現在にいたります。
雪舟の代表作である国宝『瓢鮎図』を所有する寺院で、境内には鯰のモチーフが各所に用いられています。
庭園の美しい寺院として有名で、狩野元信による作と伝わる「元信の庭」や、昭和を代表する造園家・中根金作による「余香苑」などを持っています。

春のしだれ桜、夏の蓮、秋には紅葉と季節ごとの美しさも魅力的なスポットです。
花や紅葉の時期には人数限定の食事付き拝観プランも用意されています。(要予約)

 

退蔵院で楽しめる花

★は名所・特におすすめ

【春】★桜、皐月
【夏】藤、蓮
【秋】★紅葉
【冬】椿

退蔵院 皐月

 

退蔵院の見どころ

方丈

慶長2年(1597年)に再建された建物で現在は重要文化財。江戸時代には宮本武蔵が修行に励んだとも伝わります。
内部の襖絵は狩野光信の弟子・狩野了慶による作品で、桃山時代の優れた作品として高く評価されています(通常非公開)。

 

元信の庭

室町時代の画家・狩野元信の作と伝わる枯山水庭園で、現在は国の名勝および史跡です。
ダイナミックな石組みと低めに整えられた刈込の調和のとれた、絵画的な趣の庭園です。
常緑樹が中心に植えられて年間を通して美しいのですが、2月下旬ごろからは椿の花が咲いて庭園を彩ります。

 

余香苑(よこうえん)

昭和時代を代表する造園家・中根金作による池泉回遊式庭園。
ひょうたん池を中心に構成されていて、刈込や滝石組の構成が遠近感を生むダイナミックな庭園です。

 

桜や藤、皐月、そして紅葉が彩る1年を通して楽しめる庭園です。

 

紅しだれ桜

余香苑に植えられた樹齢50年ほどのしだれ桜。
大きく枝を広げた姿が印象的で、4月にはダイナミックに咲き誇ります。
近年ではポスターの撮影に用いられたこともあり、写真映えのする桜で撮影スポットとしても人気です。

退蔵院 庭 枝垂れ桜

 

退蔵院の基本データ

◆住所:京都府京都市右京区花園妙心寺町35
◆電話:075-463-2855
◆拝観時間:9:00~17:00
◆拝観料:大人600円 小中学生300円
◆休日:なし
◆ライトアップ:なし
◆アクセス:
・JR山陰嵯峨野線「花園駅」下車、徒歩7分
・市バス26系統 御室仁和寺・山越行き「妙心寺北門前」下車、徒歩5分
◆駐車場:あり
◆公式サイト:http://www.taizoin.com/