金戒光明寺(くろ谷さん)の概要
金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)は、承安5(1175)年に浄土宗の開祖の法然が草庵を結んで念仏道場を開いたことに起源をもつ寺院。
浄土宗の七大本山として知恩院に並ぶ格式を誇るとされています。
江戸時代初期には幕府によって城郭風の構造に改められます。
そのため幕末には京都守護職の会津藩が本陣を置き、のちに新選組発祥の地となりました。現在では「くろ谷さん」の名で市民に親しまれています。
境内には江戸時代から昭和時代にかけての重厚な建物が並び荘厳な雰囲気です。
また、桜や紅葉の名所としても知られていて、山門を中心に美しく色づきます。
境内が広いので散歩のような感覚で楽しむのがおすすめです。
特に秋の紅葉期には夜間特別拝観が実施されてライトアップされた紅葉を楽しめます。
金戒光明寺で楽しめる花
★は名所・特におすすめ
【春】桜
【夏】蓮
【秋】★紅葉、イチョウ
【冬】 –
金戒光明寺の見どころ
山門
応仁の乱で焼失したのちに万延元年(1860年)に再建された建物で京都府指定有形文化財。
瓦ぶきの重厚な建物で金戒光明寺のシンボルといえる建物です。
境内のやや高い位置にあるので、周辺からは京都の街並みを一望できます。
春の桜や秋の紅葉も美しく撮影スポットとして非常に人気が高いです。
御影堂
火災による焼失の後に昭和19(1944)年に再建された建物。
昭和期の寺院建築として高く評価されて国の登録有形文化財になっています。
本山にふさわしい重厚な建物で法然の肖像や本尊の阿弥陀如来坐像を安置しています。
三重塔
寛永10(1633年)建立で国指定重要文化財。
長らく文殊菩薩を安置していたため、文殊塔とも呼ばれています。
境内でもかなり高い位置にあるため見晴らしは抜群です。
また西の方を望むことができるため夕陽が非常に美しいです。
紫雲の庭
大方丈の裏にある回遊式庭園で、江戸時代の名所図『都名所図会』にも記された鎧池を中心に広がる庭です。
作庭は2006年と新しく、初代住職である法然上人800年大遠忌として、浄土宗の開祖である法然の生涯を表現したものになっています。
右側は法然が生まれた岡山県「美作(みまさか)」で過ごした幼少時代、左側は比叡山延暦寺での修業時代、真ん中は金戒光明寺の歴史を表現した絵巻物のような造りになっています。
通常非公開ですが秋の紅葉シーズンのみ拝観でき、夜にはライトアップされた幽玄の世界を堪能できます。
くろ谷さんのアフロ仏像
通称「アフロ仏像」と呼ばれている、五劫思惟阿弥陀如来座像。
三重塔へ続く参道の途中に鎮座しています。
金戒光明寺の基本データ
◆住所:京都府京都市左京区黒谷町121
◆電話:075-771-2204
◆拝観時間:9:00~16:00
◆拝観料:無料(夜間特別拝観は大人1000円、小学生500円)
◆休日:不定休
◆ライトアップ:あり
◆アクセス:京都バス100系統銀閣寺行きで岡崎道下車、徒歩10分
◆駐車場:あり
◆公式サイト:https://www.kurodani.jp/