霊鑑寺(れいかんじ)の概要
観光地として人気の哲学の道から少し坂を上ったところにある臨済宗南禅寺派の門跡寺院。
承応3(1654)年に、後水尾天皇が自身の娘の多利宮皇女を開祖として創建しました。
以来、皇女が住職を務めたことから谷の御所とも呼ばれ、御所人形や貝合わせなど皇室ゆかりの寺宝が現在も伝わっています。
境内には寛政6(1795)年に、第11代将軍・徳川家斉の寄進で建立された本堂を中心に江戸時代の格調高い建築が並んでいて、美しい池泉鑑賞式庭園を有しています。
特に春の椿と秋の紅葉が美しいことで知られていて、春には30種以上の椿が、秋には紅葉が庭園を彩ります。
霊鑑寺は通常非公開ですが、例年春と秋に特別公開の期間のみ拝観できます。
公開の期間などは必ず事前に確認しましょう。
霊鑑寺で楽しめる花
★は名所・特におすすめ
【春】★椿
【夏】 –
【秋】★紅葉
【冬】★椿、山茶花
霊鑑寺の見どころ
書院
貞享3(1686)年に後西天皇の院御所の御殿を移築した建築。
狩野派の作と伝わる「四季花鳥図」などの華麗な障壁画に飾られており非常に壮麗な雰囲気です。
また、寺宝として歴代皇女遺愛の御所人形や貝合わせ、カルタなどが伝わっており、優雅な皇室文化を今に伝えています。
本堂
寛政6(1795)年に第11代将軍・徳川家斉の寄進で建立された建物。
本尊は如意輪観音で、創建当初に霊鑑寺付近で荒廃していた如意寺の本尊であったものを移したとされています。
庭園
書院の前に広がる池泉鑑賞式庭園で、東山の大文字山の斜面を生かした作庭が特徴です。
椿の寺としてよく知られており、春には30種類以上の椿が咲きます。
樹齢300年以上の日光椿(じっこうつばき)は後水尾天皇が愛でたと伝わっていて現在は京都市指定天然記念物です。
他にも散椿や舞鶴など色や形の異なる様々な椿が楽しめ、落ち椿の美しさも有名でシーズンの最後まで楽しめます。
秋の紅葉も見事で樹齢350年以上のカエデの木を中心に庭園を彩ります。
椿同様に散り際まで美しく、また山茶花との共演も見どころです。
霊鑑寺の基本データ
◆住所:京都市左京区鹿ケ谷御所ノ段町12
◆電話:075-771-4040
◆拝観時間:通常非公開(特別公開の時期は10:00~16:30)
◆拝観料:春の特別公開:大人600円 小学生300円/秋の特別公開:大人800円 小学生400円
◆休日:通常非公開
◆ライトアップ:なし
◆アクセス:京都市バス5系統銀閣寺・岩倉行きで錦林車庫前下車、徒歩7分
◆駐車場:なし
◆公式サイト:なし